月別アーカイブ: 2015年7月

東京都立多摩図書館

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クローバー概要

東京都立多摩図書館は、昭和62年(1987年)に都立3館(八王子・青梅・立川)を統合移設して開館し、平成21年(2009年)5月に雑誌を中心に提供する「東京マガジンバンク」と、「児童・青少年資料サービス」を2本柱とする公立図書館としてリニューアルオープンしました。「東京マガジンバンク」は日本の公立図書館では全国初となる雑誌集中サービスで、2015年5月現在一般雑誌から学術雑誌まで、約17,000タイトルを揃えています。また、児童・青少年エリアには、乳幼児から高校生を対象とした本が充実しており、保護者や学校の先生などに役立つ資料も取り揃え、子供の読書に関わる方を支援しています。なお、施設の老朽化及び収蔵能力を拡大するために、平成29年(2017年)1月に国分寺市に新館が開館する予定です。

◆施設概要

 床面積  4,351㎡

◆蔵書数(平成27年3月31日現在)

 雑誌  約 17,000誌
 新聞  約 190紙
 児童資料  約186,000冊(雑誌886誌、新聞19紙)
 青少年資料 約27,000冊(雑誌42誌、新聞10紙)

※視覚障害者の方のための録音図書が約3,600タイトル(テープ3,200、DAISY400)、「日経パソコン」などの録音雑誌が24タイトル。点字資料も、図書389タイトル、雑誌10タイトルを所蔵。

クローバー施設

東京都立多摩図書館は、東京都多摩教育センターの1階にあります。入館は自由ですが、個人に対する資料の館外貸出は行っておらず、来館して資料の閲覧やコピーなどのサービスを受けることができます(ただし、コピーについては著作権法の範囲内)。雑誌の最新号とそのバックナンバーを備えた「雑誌エリア」、所蔵する創刊号を展示する「創刊号エリア」、中高生世代が楽しめる本や学習に役立つ資料を揃えた「青少年エリア」、乳幼児から小学生までを対象に選びぬいた児童書を揃えた「児童エリア」、子供の本や子供の読書に関する資料がある「児童研究書エリア」のほか、雑誌記事や新聞記事等を検索できる31種類のデータベース(無料)と新聞記事横断検索(ジーサーチ/有料)を利用できる「検索用のパソコン席」も完備されています。パソコン等を持ち込んで使用する方のための優先席は28席あります。

フロア図

(左)受付カウンター。(右)女性誌や鉄道雑誌をはじめとするあらゆる雑誌が展示されている雑誌エリア

(左)受付カウンター。(右)女性誌や鉄道雑誌をはじめとするあらゆる雑誌が展示されている雑誌エリア

(左)さまざまな雑誌が並ぶ展示エリア。(右)所蔵している創刊号が並ぶ創刊号エリア

(左)さまざまな雑誌が並ぶ展示エリア。(右)所蔵している創刊号が並ぶ創刊号エリア

(左)中高生が楽しめる本や学習に役立つ資料が並ぶ青少年エリア。(右)青少年エリアの閲覧席

(左)中高生が楽しめる本や学習に役立つ資料が並ぶ青少年エリア。(右)青少年エリアの閲覧席

(左)都政情報コーナー。(右)新聞エリアの閲覧席

(左)都政情報コーナー。(右)新聞エリアの閲覧席

(左)窓際の閲覧席。(右)パソコン使用席

(左)窓際の閲覧席。(右)パソコン使用席

(左)多目的エリア。(右)各種のデータベースと新聞記事が検索(有料)できるオンラインデータベース

(左)多目的エリア。(右)各種のデータベースと新聞記事が検索できる検索パソコン席

(左)健康、ビジネス、法律などの資料が並ぶ情報サービスエリア。(右)企画展示コーナー

(左)健康、ビジネス、法律などの資料が並ぶ情報サービスエリア。(右)児童エリアで行っている展示コーナー

(左)児童エリアのよみきかせコーナー。(右)児童エリアの閲覧席

(左)児童エリアのよみきかせコーナー。(右)児童エリアの閲覧席

(左)子供たち専用のうりぼうの部屋。(右)閉架書庫につながっている山本有三文庫

(左)おはなし会を行っているうりぼうの部屋。(右)閉架書庫内にある山本有三文庫(バックヤードツアーでのみ閲覧可)


クローバーここもポイント!~山本有三の旧蔵書を保管

小説家で劇作家の故・山本有三氏(1887-1974)の旧蔵書が書庫に保管されています。昭和50年(1975年)に山本有三氏の遺族から東京都に寄贈されたもので、氏が大正初期から晩年までに愛読し、趣味はもとより創作や調査研究に使用した文学、国語学、歴史を中心とした図書(和装本も含む)約13,000冊、雑誌約300誌を収蔵。芥川龍之介や志賀直哉らの自筆署名入り贈呈本をはじめ、氏自身による書き込みや国語国字(仮名遣いなどの国語の表記)に関する貴重な資料も閲覧可能です。

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閉架書庫内にある山本有三関連の資料を紹介

 クローバーここもポイント!~貴重な16ミリ映画フィルムを公開

平成21年(2009年)に、旧都立日比谷図書館から、16ミリ映画フィルムおよそ9,400本が移管されました。「チャップリンの黄金狂時代」(1925年)や「二十四の瞳」(1954年)をはじめ、東京の資料や劇映画、ニュース映画など、そのタイトルは多岐にわたっています。多摩図書館では毎月定例映画会を開催するほか、所蔵している16ミリ映画フィルムと映写機は、都内に所在する団体や施設に貸出をしています(あらかじめ、団体登録が必要です)。

クローバーここもポイント!~新多摩図書館が平成29年に開館

平成29年(2017年)に開館予定の新多摩図書館は、占有延床面積が現図書館の約2 倍となり、「東京マガジンバンク」と「児童・青少年資料サービス」のさらなる充実を図るほか、大規模な研修などを行うセミナールーム、グループ閲覧室、カフェスペースが設置される予定です。またオリンピック・パラリンピックをきっかけとした国際化の支援も掲げ、外国語雑誌最新1年分(400タイトル、9カ国語)が直接閲覧可能になるほか、外国語の児童書も展示される予定となっています。最寄駅はJR中央線・武蔵野線西国分寺駅です。

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新しい多摩図書館の完成予想図と模型


 クローバー図書館からのメッセージ
東京都立多摩図書館
大畑浩子統括課長代理

東京都立多摩図書館は、多摩教育センターの1階にあり、「東京マガジンバンク」と「児童・青少年資料サービス」の2分野を軸にサービスを展開しています。平成29年(2017年)1月に新館が開館することになり、現在はその準備をしながら、できる限り通常通りのサービスを利用者に提供しようと、職員一丸となって対応に努めています。
都立図書館ですので区市町村立図書館のように資料の個人館外貸出は行っていませんが、東京都の情報拠点として資料及び情報を収集・保存に努めており、所蔵資料は館内で閲覧可能です。開架の資料は閲覧室でご自由に、書庫の資料はカウンターに申し込みのうえ閲覧していただけます。雑誌創刊号約5,300誌を誇る「創刊号コレクション」や明治・大正期の児童書コレクションなど、貴重な資料も豊富で、古い資料も製本せずにそのまま保存しています。
新図書館に移転後は、さらに充実したサービスを展開する予定です。皆様の好奇心を刺激する図書館として、今後も愛される図書館をめざしていきたいと思います。


 クローバーEDITORIAL NOTE 知的好奇心をくすぐる東京マガジンバンク

東京都立多摩図書館は、公立図書館で雑誌の専門図書館としては最大規模を誇る。534タイトルもの開架の雑誌を閲覧するだけでもワクワクするが、圧巻は17,000タイトルもの雑誌が眠る地下書庫だ。明治・大正の雑誌から、日本各地の地域情報誌まで、ありとあらゆる雑誌が所蔵されている。取材に訪れた際にはバックヤードツアーと同じ行程で書庫を拝見し、幼少時に愛読した少女雑誌と再会したり、これまでまったくご縁のなかった業界誌に目を奪われたり、知的好奇心がくすぐられっぱなしだった。バックヤードツアーは定期的に行われているそうなので、読書を愛する方ならぜひ一度訪れていただきたい。
同館は2017年に移転し、新館がオープンする予定となっている。延べ床面積が広がり、さらにパワーアップする新・東京マガジンバンクが今から楽しみだ。(森中要子)

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多摩図書館のバックヤード(閉架図書)


 ビル東京都立多摩図書館

利用案内
月~金曜日:9:30から19:00まで。
土・日・祝・休日:9:30から17:00まで。
休館日:館内整理日(毎月第1木曜日※祝・休日またはほかの休館日にあたるときは第2木曜日)・設備等の保守点検日・年末年始・特別整理期間

アクセス
住所:〒190-8543 東京都立川市錦町6-3-1(東京都多摩教育センター内)地図
電話:042-524-7186
ホームページ:https://www.library.metro.tokyo.jp/