練馬区立大泉図書館

大泉図書館外観

クローバー概要

練馬区立大泉図書館は練馬区で4番目の図書館として昭和55年(1980年)2月1日に開館しました。平成20年(2008年)度には大規模改修工事を行い、利便性を高めるバリアフリー化を図るとともに、書架の増設、屋上庭園の設置、児童コーナーの2階への移転、授乳室の設置などを実施。平成27年(2015年)には開館35周年を迎え、広報活動にも積極的に取り組み(下記ポイントに別掲)、周年事業終了後も新たなアイデアを打ち出し「くらしに役立つふれあいの図書館」をめざしています。
練馬区立大泉図書館には地域と密着した書架コーナーがあります。作家・藤沢周平が晩年を過ごしたゆかりの地であることから、平成13年(2001年)3月24日に「藤沢周平コーナー」を開設。また、練馬区はジャパンアニメーション発祥の地であり、東大泉に東映アニメーションもあることから、平成24年(2012年)9月に「アニメーションコーナー」を設置し、アニメファンの人気を呼んでいます。

◆施設概要

 構造  鉄筋コンクリート造・地上2階・地下1階
 建築延面積  1975.25㎡

◆蔵書数(平成27年3月31日現在)

 一般書  149,330冊
 青少年向け  9,071冊
 児童書  59,731冊
 雑誌  157種 3,712冊
 新聞  27種
 CD  7,801組
 カセットテープ  238組
 レコード  47組
 公共ビデオ  95組

クローバー施設

1階◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

1階図

カウンター。相談コーナーを併設(右)

カウンター。相談コーナーを併設(右)

(左)新着本コーナー。(右)今月の特集コーナー

(左)新着本コーナー。(右)今月の特集コーナー

閲覧スペースを備えた新聞・雑誌コーナー。雑誌コーナーは特集棚としても活用している(右)

大泉図書館は「YA」ではなく、「青少年コーナー」と表示し、児童・生徒への読書推進を行っている。右は青少年文庫コーナー。

大泉図書館では「YA」ではなく「青少年コーナー」と呼称し、児童・生徒への読書推進を行っている。右は青少年文庫コーナー

(左)アニメーションコーナー。(右)大型本コーナー。松本零士の作品、サイン色紙も展示

(左)アニメーションコーナー。(右)松本零士の作品、サイン色紙も展示

大泉学園は著名な作家や学者が住んでいた。その地域性が図書館にもあらわれている。貴重な資料を揃えた藤沢周平コーナー(左)と地域資料コーナー(右)

大泉地区は著名な作家や学者が住んでいた。その地域性が図書館にもあらわれている。貴重な資料を揃えた藤沢周平コーナー(左)と地域資料コーナー(右)

(左)文庫コーナー。(右)視聴覚資料コーナー

(左)文庫コーナー。(右)視聴覚資料コーナー

(左)インターネット利用パソコン席。(右)キャレル席(個人閲覧席)

(左)インターネット利用パソコン席。(右)キャレル席(個人閲覧席)

(左)事典・年鑑・白書の棚がある参考図書コーナーには閲覧席を設置。(右)閲覧スペース

(左)事典・年鑑・白書の棚がある参考図書コーナーには閲覧席を設置。(右)1階の閲覧スペース

2階◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

2階図

(左)児童室カウンター。(右)児童室内の装飾はすべて図書館スタッフの創意工夫によるものだ

(左)児童室カウンター。(右)児童室内の装飾はすべて図書館スタッフの創意工夫によるものだ

児童サイズの閲覧席(左)とカーペットコーナー(右)

児童サイズの閲覧席(左)とカーペットコーナー(右)

(左)●席ある読書室。(右)各種イベントを行う会議室。練馬区内にある団体や事業所にも貸し出している

(左)27席ある読書室。(右)各種イベントを行う視聴覚室。練馬区内にある団体や事業所にも貸し出している


クローバーここもポイント!~青空の下で楽しむ読書スペース

平成20年の大規模改修によって登場した、屋上の緑溢れる庭園です。
1階の庭から伸びた大きなケヤキの木は、2階の庭園を超えるほどの高さで、ダイナミック。お天気が良い時は、青空の下で読書が楽しめます。

(左)1階庭園。(右)2階屋上庭園

(左)1階庭園。(右)2階屋上庭園

クローバーここもポイント!~多岐にわたる開館35周年事業

練馬区立大泉図書館は平成27年(2015年)に開館35周年を迎え、さまざまな記念事業を展開しました。以下が主な活動内容です。
・オリジナルキャラクター“おおちゃん&いずみん”による広報展開。
・「本にかえろう 大泉にかえろう」というキャッチフレーズのもと、本と読書の素晴らしさを伝えること、利用者にとってくつろぎの場所となることを宣言。
・会議室を使っての「特別企画展示」
・地域資料コーナーで地元の魅力を再発見する展示。「大泉の撮(と)っておき風景写真」「白子川」「あなたの町に商店街」など。
・アニメコーナー、藤沢周平コーナー、庭園、本友委員会といった、従来からある事業の充実化。
記念事業として催された企画は科学イベント「光る!いきもの観察」(敷地内でのホタルミミズの採取を交えての講演)、講演会「おくのほそ道 読んで楽しむ、歩いて楽しむ」(女性ルポライターが芭蕉の辿った道程を楽しむ秘訣を伝える)、サロンコンサート「ワールドフルート&チェンバロ@大泉図書館」、「作家になるための読書術」(児童文学作家・那須田淳氏による講演)など多岐にわたっています。

練馬区立大泉図書館開館35周年記念ポスター

練馬区立大泉図書館開館35周年記念ポスター(庭園のケヤキがモチーフ)

クローバーここもポイント!~アニメの街の図書館として活動

毎年5月に大泉地区では「アニメプロジェクトin大泉」が開催されています。「ジャパンアニメーション発祥の地 練馬区」を広く周知するとともに、アニメによる地域の活性化を促進するためのイベントです。練馬区立大泉図書館もこのイベントに2013年より協力。2016年にはアニメ展示、名作アニメモニター上映会、「パラパラアニメ体験教室」&「プロによるアニメーション講座」を館内で催しました。過去には「声優になるには〜アニメ業界を知ろう!!」や「さあ、アニメを描こう!!」を開催。アニメ制作やアニメ業界の仕組みを伝える取り組みからは「ジャパンアニメーション発祥の地」にある図書館らしさがうかがえます。


図書館キャラクター“おおいちゃん&いずみん”の人形とともに

図書館キャラクター“おおちゃん&いずみん”のパペットとともに

クローバー図書館からのメッセージ

練馬区立大泉図書館 館長 柿島竜也さん

当館は昭和55年(1980年)、大泉地区にお住いの皆様の、“この地に図書館を”という熱い思いによって生まれました。平成24年(2012年)より指定管理者制度が導入され、(株)図書館流通センターが運営を行っています。館内の見どころは地域との連携による常設展示、すなわち「アニメーション&松本零士コーナー」「藤沢周平コーナー」「牧野富太郎博士コーナー」です。「青少年コーナー」は東京23区で初めて設けられたもので、近隣の中学生有志によるサークル「本友(ブックフレンズ)委員会」も活発に活動しています。「1階・2階の庭園」での読書もおすすめです。
さらに開館35周年に当る平成27年(2015年)には、「本にかえろう、大泉にかえろう」を合言葉に、図書館の原点に立ち返ってみようと考えました。まず、デジタル全盛のこの時代に、アナログである“紙の本”の魅力を伝えるため、手作り感あふれる展示や本に絡めたイベントをいくつも実施しました。それから地元の皆様との交流を推進し、35周年の感謝の気持ちをお伝えするのと同時に、図書館の存在を改めてアピールしました。
最寄りの駅(西武池袋線・大泉学園駅)から徒歩15分という、やや不便な立地であるにも関わらず、年間のべ35万人の方々にご利用いただいております。これからも有益な情報を発信する「情報発信基地」として、また区民の「くつろぎと憩いの場」として、地域と共に歩んでいきたいと考えています。新しい試みとして、スタッフが施設を訪問し読み聞かせなどを行う「おでかけ図書館」や、定員を設けずどなたでもお気軽にご来場いただける「オープンイベント」なども推進していく予定です。
ぜひ地域に密着した当館の活動を、間近でご覧いただきたいと思います。当館のオリジナルキャラクター“おおちゃん&いずみん”と一緒に、皆様のご来館を心よりお待ちしております。


クローバーEDITORIAL NOTE 読書の魅力を若い世代から発信

大泉図書館では、学校支援モデル事業として、学校図書館の業務にもあたっている。学校図書館へ支援員を派遣することで、小中学校13校と連携を図っている。その働きの中で、支援員は、学校の授業で制作された読書感想文や本にちなんで作られた制作物を借り、図書館に展示することで、連携のメリットを生かしている。中でも興味深かったのは、青少年コーナーに並べられている中学生自作の小説だ。図書館利用者は実際にその小説を手に取って読むことができる。また、利用者から寄せられた感想は、図書館から中学生の作者へフィードバックされているそうだ。未来のベストセラー作家が大泉図書館から誕生するかも?
さらに図書館では、区内の中学生が参加する青少年事業活動も行っている。その一役を担っているのが、“本友委員会”だ。メンバーは、小中学校に配布された募集チラシで集まった有志たち。小中高生の読書活動を推進するために、月に1〜2回、図書館に集まりオススメの本を紹介するPOPや、活動内容を掲載した本友通信・本友新聞を作成している。イベント企画でも、開館35周年記念で行われた中高生向け講演会「ハリー・ポッター の楽しみ方」や、「世界に一つだけのオリジナルブックカバーをつくろう」、図書館ツアー「おおいずみクエスト」などを開催している。興味深いイベントに企画の段 階から関わり、図書館スタッフと一緒に図書館を盛り立てている。大泉図書館の活動は“若い世代の感性”が大きな指針となっているように思えた。(中嶌文庫)

図書館内に設置された本友通信の掲示板

図書館内に設置された本友通信の掲示板


ビル練馬区大泉図書館

利用案内
開館時間:9:00〜20:00 土・日・祝休日は9:00〜19:00
休館日:第3月曜を除く月曜日(祝休日があたるときは、直後の祝休日でない日)、特別館内整理期間、年末年始(12/29〜1/4)

アクセス
住所:〒178-0061 練馬区大泉学園町2-21-17
電話:03-3921-0991
ホームページ:https://www.lib.nerima.tokyo.jp/institution/9