概要
江戸川区立中央図書館は、小岩図書館、松江図書館、小松川図書館、篠崎図書館、葛西図書館、西葛西図書館、東葛西図書館、東部図書館、篠崎子ども図書館の九つの地域図書館と、鹿骨コミュニティ図書館や清新町コミュニティ図書館の全11館を束ねる中心館として平成12年(2000年)7月に誕生しました。平成25年(2013年)4月からは指定管理者(株式会社図書館流通センター/以下TRC)が運営。利用者が「来てよかった」「行けば何か新しい発見がある」図書館をめざして、イベントや特集展示を積極的に展開。豊富な図書資料を有効活用できる“区民の書斎”としての図書館づくりに取り組んでいます。
◆施設概要
延面積 | 7,500㎡ |
◆蔵書数(平成27年4月1日現在)
一般図書 | 350,484冊 |
児童図書 | 76,201冊 |
雑誌 | 367タイトル |
CD | 12,796枚 |
DVDほか | 3,554枚 |
施設
1階◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
2階◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
3階◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
4階◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ここもポイント!~子どもに大人気「かしだしかーくん」
子ども図書室の入り口付近に設置されている「かしだしかーくん」は、子ども向けの自動貸出機。大人のまねごとを好む子どもにとっては本にふれるきっかけが増える楽しいツールです。
ここもポイント!~忘れてはならない地域性
江戸川区は荒川・江戸川のふたつの河川と東京湾に囲まれています。また西に武蔵野台地、東に国府台地に挟まれているため、低地帯で水が集まる地形となっています。明治期以降の工業活動のため地下水のくみ上げ、天然ガスの採取により、地盤沈下が進み、区内で最も沈下した中葛飾三丁目では、約2.3mも沈下。現在、区内の約7割が満潮時の水面よりも地盤が低い海抜0m地帯になっています。
江戸川区立中央図書館では「荒川下流立体地図」を3階の片隅に展示。区民が忘れてはならない地域性についてさりげなく警鐘を促しています。
図書館からのメッセージ
江戸川区には全部で12館の図書館があります。小岩図書館、松江図書館、小松川図書館、東部図書館、篠崎図書館、葛西図書館、西葛西図書館、東葛西図書館、清新町コミュニティ図書館、篠崎子ども図書館、鹿骨コミュニティ図書館。
それぞれの場所で、それぞれの地域に根差した図書館運営を心がけています。
中央図書館は住所が「中央」だから「中央」図書館、というのもありますが、もちろん江戸川区立図書館の「中心館」としての役割を担う『中央図書館』でもあります。
約410,000冊の本と11,000点のCD、3,200点のDVDを所蔵し、趣味に、学習に、調査に、「区民の書斎」として、老若男女問わずたくさんの方にご利用いただいております。
調査といえば、3階には、さまざまな調査要望に応えるレファレンスカウンター(調査相談カウンター)もご用意しています。調べたいけどどう調べればいいかわからない、そのような時はぜひ相談しに来てください。
図書館は「本を読む場所、借りる場所」というイメージの方も多いと思いますが、それだけではありません。
江戸川区の親水公園について学ぶ講座、伝統芸能(薩摩琵琶や津軽三味線)を聴くイベント、子ども向けの人形劇、夜の映画会など、さまざまなイベントを行っております。普段本は読まないけど…そんな方もまずは図書館のイベントに一度遊びに来てください。そして帰りにちょっと図書館の中をのぞいてください。
でも読みたい本なんてない…そんな方はぜひ館内各所で行っている展示をご覧ください。きっと気になる1冊が見つかるはずです。
是非、「図書館」を楽しみに来てください。
江戸川区立中央図書館 サービス係 係長 廣川沙羅さん
業務担当に分かれて利用者サービスの運営にあたっています。担当間にリレーションシップを取りつけ、情報や知識の共有を心がけ、図書館と利用者を結ぶためのサービス向上に努めています。
江戸川区立中央図書館 企画チーフ 坂上忠義さん
図書館はこんなにおもしろいんだということを、まだ知らない人にアピールできる企画を考えています。大切にしたいものは、やはり地域性。いつもアンテナを張りながら、直感を大切にしていきたいと思っています。
EDITORIAL NOTE① 一風変わった特集展示で図書館巡り
江戸川区立中央図書館では、年間を通じて趣向をこらした特集展示やイベントの開催を意識的に強化している。この秋に目玉としているのは、読書週間に合わせた「巡~1冊から始まる図書館散歩~」だ。来館者に図書館全館を巡っもらい、もっと図書館を知ってもらおうという企画だ。Aコースの「発信する~マスメディアからインターネットまで~」からJコース「作家の恋」まで、ジャンル別のリーフレットを手にして、図書館を巡る。普段行かない書棚を巡りながら、今までふれたことのなかった本に出会える絶好の機会なのだ。特に「『忠臣蔵』はお好き?」や「ワインを楽しむ散歩道」のコースは、歴史好き、お酒好きの筆者も興味をそそられる。全10コースを巡るには、きっと一日では終わりそうにない。想像しただけで心がワクワクしてくる。(中嶌文庫)
EDITORIAL NOTE② コミュニティとなる仕掛けを実践中
図書館はコミュニティとしての可能性を秘めている。では、コミュニティとなるには、どういう仕掛けが必要なのか? まずは人が集うこと。その意味で江戸川区立中央図書館の運営方針は明確だ。人が関心を寄せるイベントを次々と企画しているのだ。11月だけでも以下のイベントがある。
1日(日) 「秋のおはなしフェスティバル」 ※テーマ:ハダカデバネズミ
7日(土) 劇団かかし座「魔法つかいのおとぎばなし」
8日(日) 「石田太志~夢のかなえかた~」 ※プロフットバッグプレイヤー・石田太志さんが夢と希望を語り、フットバッグ体験コーナーも開催
11日(水) 「かんたん折り紙教室」 ※折り紙を海外に発信させよう!
14日(土) 「山中信人の津軽三味線講座とその魅力~伝統JAPAN 2015~」 ※津軽三味線世界大会準優勝の山中信人氏が津軽三味線の魅力を演奏もまじえて語る
18日(水)「源氏ひとくち講座」 ※「源治物語」宇治十帖の世界について土方洋一氏(青山学院大学教授)が語る
21日(土)「大人のための朗読会『本を聴く』」 ※深野弘子氏(アナウンサー)による朗読会
22日(日) 「田口亜希さんがやってくる」 ※アテネ・北京・ロンドン3大会連続パラリンピック射撃出場の田口亜希さんがパラリンピアンとしての人生を語る
このほか、子供向けの「おはなし会」を6日も催す。人が集うには、なんらかのきっかけが必要だ。江戸川区立中央図書館が努めているのは、その“きっかけづくり”といえるだろう。しかも、そのイベントはすべてが知的好奇心の刺激につながっている。知りたいという欲求が深まれば、当然ながら調べる。図書館にはそのためのツールがすべて揃っているのだ。かつては単に本を貸し出すだけの施設であった図書館だが、その運営が能動的になったとき、コミュニティという実像が浮き彫りになることを実感した。(上原由迩)
江戸川区立中央図書館
利用案内
開館時間:9:00~21:30
休館日:毎月第4月曜日(ただし、祝日の場合は翌日)、特別図書整理期間(年1回、7月は数日間)、年末年始
アクセス
住所:132-0021 江戸川区中央3-1-3 地図
電話:03−3656−6211
ホームページ:https://www.library.city.edogawa.tokyo.jp